はじめに
Tailscale+TigerVNCは、ポート開放なしで安全に遠隔操作できるので、研究室PCやGPUマシンのリモート運用に相性が良いです。
ただ、初期構築〜運用で「繋がらない」が必ず一度は起きます。
このページは原因を順番に潰していけば必ず復旧できるように、確認ポイントをチェックリスト化しました。
IT未経験でも、上から順に見れば切り分けできます。
※前提:Tailscaleは両端末にインストール済み、TigerVNCは研究室PC側に導入済み
※接続はTailscaleのIP:1のように :表示番号 を付けている想定
まず最初に確認すること
- Tailscaleが両方の端末で「接続中」になっているか
- 接続先PC側でTigerVNCサーバが起動しているか
- 接続先が
100.x.x.x:1の形式になっているか
これがOKなら、次のチェックに進みます。
原因チェック10選
1)接続先IPが違う(TailscaleのIPではない)
VNC Viewerに入れているIPが、ローカルIP(192.168.x.x)や研究室LANのIPだと繋がりません。
対処法
- Tailscaleアプリで表示される
100.から始まるIPを確認して、そのIPにする - 接続先は
100.xx.xx.xx:1のように :表示番号 付き
2)VNCの表示番号(:1など)が違う
TigerVNCは起動時に :1 :2 など表示番号が決まります。ここがズレると繋がりません。
対処法(接続先PCで確認)
vncserver -list
または
ps aux | grep Xtigervnc
例::1 なら接続先は 100.xx.xx.xx:1
3)TigerVNCが起動していない/落ちている
「昨日は繋がったのに今日は繋がらない」はこれが多いです。
対処法(接続先PC)
vncserver -list
起動してなければ
vncserver :1
(※環境により vncserver -localhost no :1 等)
4)VNCパスワードが違う(または入力ミス)
VNCはパスワードミスでも一見「繋がらない」ように見えます。
対処法(接続先PCで再設定)
vncpasswd
5)PCがスリープ/ログアウトで止まっている
接続先PCが省電力で止まると、Tailscale自体が切れます。
対処法
- 接続先PCの電源管理(スリープ無効)
- 画面OFFはOKだが、スリープはNG
6)ファイアウォールがVNCを止めている
Tailscale経由でも、OSのファイアウォールが 5901 などをブロックしていると繋がりません。
(:1 のVNCは一般的に 5901)
対処法(Ubuntuの例:UFW)
sudo ufw status
有効なら、Tailscaleのネットワーク(tailnet)だけ許可するのが安全です。
(ここは環境差が大きいので、まずは「ブロックしているか」の確認が目的)
7)Tailscale側で端末が「オフライン」扱い
Tailscale管理画面で対象デバイスがオフラインだと、当然繋がりません。
対処法
- Tailscaleアプリを再起動
- ログアウト→ログイン
- 接続先PCがネットに出ているか確認
8)TailscaleのACL(アクセス制御)で遮断されている
企業や研究室でACLを触っていると、同じTailnet内でも遮断されることがあります。
対処法
- Tailnet管理画面でACLを確認
- まずはデフォルト(全許可)で接続できるか確認
(組織ルールがある場合は管理者に相談)
9)繋がるが画面が真っ黒/操作できない(X11/デスクトップ問題)
「接続自体はできたのに真っ黒」は、デスクトップ環境の問題が多いです。
対処法
- 軽量デスクトップ(XFCEなど)をVNC用に使う
- VNC起動時の
xstartup設定を見直す - ログで原因確認
10)スマホからだと操作しづらい/入力できない(端末側設定)
スマホVNCは「繋がるけど使えない」が起きがちです。
対処法
- 解像度を小さめにする
- スマホ側でキーボード表示設定
- まずはPC(自宅PC)からの接続で安定動作を確認
それでもダメなら(最短の切り分け手順)
時間を溶かさないために、切り分けを固定します。
- Tailscale同士でPing(同一ネットワークにいるか)
- VNCが接続先PC内で起動しているか
- 接続先が
100.x:番号か - ファイアウォールとACL
この順番です。
関連記事
手順を最初からまとめた記事
Tailscale+TigerVNCでPCを遠隔操作する方法(未経験者向け)
IT未経験向けの学習
まとめ
「繋がらない」は焦るほど悪化します。
ただ、原因はだいたい IP・表示番号・VNC起動・Tailscale接続 のどれかなので、上の10項目を上から潰せば、ほぼ復旧できます。

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