はじめに
大学の研究室や職場に、こんなPCはありませんか?
- GPU搭載の高性能PCがある
- セキュリティ上、持ち出し不可
- 自宅PCやノート、スマホから操作できたら楽
私自身、
研究室に置きっぱなしのGPU搭載PCを、自宅から使いたい
という場面が何度もありました。
そこでたどり着いたのが、
Tailscale + TigerVNC + RealVNC Viewer
という構成です。
この記事では、
IT未経験者でも1から再現できるように、
遠隔操作の仕組みと設定方法を解説します。

全体構成
今回やることは、たったこれだけです。
① Tailscaleで安全な仮想LANを作る
② 遠隔操作されるPCにTigerVNCを入れる
③ 操作する側にVNC Viewerを入れる
④ 接続する
専門知識はほぼ不要です。
遠隔操作の仕組みを超ざっくり説明
なぜTailscaleを使うのか?
普通にVNCを使うと、
- ルーター設定
- ポート開放
- グローバルIP
などが必要になり、初心者にはハードルが高いです。
Tailscaleはこれを全部不要にします。
- VPNを自動構築
- 同じLANにいるように通信
- セキュリティも高い
👉「ログインするだけで安全に繋がる」のが最大の強みです。
用意するもの
操作される側(研究室PCなど)
- Linux(Ubuntu想定)
- TigerVNC
- Tailscale
操作する側(自宅PC・ノート・スマホ)
- Windows / macOS / Linux / Android / iOS
- RealVNC Viewer
- Tailscale

STEP1:Tailscaleをインストールする(両方のPC)
① Tailscale公式サイトにアクセス
https://tailscale.com/
② アカウント作成(Google / GitHubでOK)
③ 各デバイスにインストール
- 研究室PC
- 自宅PC(またはスマホ)
④ ログインするだけで完了
管理画面で、
それぞれのPCに「100.xxx.xxx.xxx」のIPが割り当てられます。
👉 これが 後で使う接続先IP です。
STEP2:研究室PCにTigerVNCをインストール
(Ubuntu想定)
① インストール
sudo apt update
sudo apt install tigervnc-standalone-server
② VNC用パスワード設定
vncpasswd
※ 接続時に必要なので忘れない
パスワードファイルを削除してしまっても再度このコマンドで設定することができます。
STEP3:VNCサーバーを起動する
① VNC起動
vncserver -localhost=0 no
② 表示番号を確認
New 'X' desktop is hostname:1
この :1 が重要です。
STEP4:自宅PCにRealVNC Viewerをインストール
① RealVNC Viewerを入れる
https://www.realvnc.com/en/connect/download/viewer/
② 新規接続を作成
- アドレス:
TailscaleのIP:1
例:
100.64.xxx.xxx:1
STEP5:接続する
- VNC Viewerで接続
- TigerVNCで設定したパスワード入力
- 研究室PCの画面が表示される
👉 これで遠隔操作完了です。
スマホから操作したい場合
- Android / iOS でも RealVNC Viewer を使用可能
- Tailscaleも同様にインストール
ただし、
- 画面が小さい
- 操作はやや大変
👉 緊急確認・軽作業向けと考えるのがおすすめです。
よくあるトラブルと対処法
接続できない場合
- Tailscaleが両方で起動しているか
- IPが
100.から始まっているか - VNCサーバーが起動中か
画面が真っ黒
- デスクトップ環境が起動していない場合あり
- 軽量WM(xfceなど)を使うと安定
この構成のメリット・デメリット
メリット
- ポート開放不要
- セキュリティが高い
- 学外・海外からも接続可能
- GPU計算もそのまま使える
デメリット
- 初回設定は少し手間
- 通信品質はネット環境依存
どんな人におすすめ?
- 研究室のGPUマシンを自宅から使いたい学生
- 動かせない高性能PCを遠隔操作したい人
- IT初心者だけど安全に遠隔操作したい人
まとめ
TailscaleとVNCを使えば、
- 難しいネットワーク設定なし
- 安全に
- どこからでも
研究室や職場のPCを操作できます。
「PCを持ち運ぶ」より「PCを遠隔で使う」
という選択肢は、想像以上に快適です。

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